交通死亡事故解決の手引き 死亡事故遺族になってしまった時に

ご家族、ご身内が不幸にも交通死亡事故に遭われてしまった場合の対処法を指南しております。

死亡事故の場合、誰が損害賠償請求をするのか

死亡事故で故人の損害外賠償を請求できるのは相続人です。では誰が相続人かといえば、まず第一には配偶者及び直系卑属と呼ばれる子や孫です。

もし配偶者も直系卑属もいない場合は故人の父母や祖父母の直系尊属が相続人になります。配偶者、子や孫、父母や祖父母すべてがいない場合は兄弟姉妹やその子供になります。

損害賠償の逸失利益に関して

こうした人たちのいずれかが相続人として損害賠償に当たるのですが、賠償金の計算基準は弁護士会基準を採用するのが一般的です。ではこうした被害者側の人たちが損害賠償請求でいちばん気をつけなくてはいけないことは何かと言いますと、遺失利益の計算ではないでしょうか。

つまり交通事故で亡くなった人が、事故に遭うことなくその後も無事に生存し続けた場合に獲得できるはずの収入から生活費を引いた総額がいくらかを計算するのです。

死通事故の損害賠償請求をする前に、相続人はまず遺失利益を算出する必要がある

遺失利益がどのようなものであるかは上で説明しました。ではこれは誰がやればいいのでしょうか。これについても損害賠償を請求を担当する相続人がやらなければいけません。

とは言え、遺失利益の計算方法は簡単ではありませんから、専門家に依頼することもあるかもしれません。例えそうした方法をとるにせよ、損害賠償を請求する担当者としては、遺失利益の出し方に対するある程度の知識をつけておいた方がいいのではないでしょうか。

なぜなら専門家が計算して出した損害賠償の金額についての妥当性や整合性などをチェックする必要があるからです。そのためにも必要最低限の知識はあったほうがいいのです。

そのために以下の項で、遺失利益の具体的な計算方法を説明していくことにします。

交通事故の遺失利益はこうして計算するといい

交通事故の遺失利益は金額が大きくなりがちなこともあって、算出の基準となる金額をめぐっては、えてして加害者側ともめることが多いようです。でも大事なことですから決して相手に呑まれることなく、できるだけ被害者側のペースで進めていくとともに、請求を通すための努力を惜しんではいけません。

そのためには次のような正しいプロセスで計算に臨むことです。

①被害者の年収を算出する

この場合サラリーマン、自営業、農業・漁業従事者、学生、専業主婦などによって基準になる数字が異なってきますから、書籍やネットの手引書などを参考にしながら計算するといいでしょう。

②被害者の年間総支出を算出する

差し引く年間消費支出額は日弁連基準を使います。

③年間純利益を算出する
④被害者の就労可能年数を出す

まず残存稼動年齢ですが、これは死亡時の年齢から67歳までとなります。67歳を超えている場合は平均余命の2分の1になります。また幼児や未成年者の場合は18歳から67歳までの49年間が対象になります。

⑤ライプニッツ計算により総利益から中間利益を差し引く

ライプニッツ計算とは死亡年齢に該当する係数をかけて算出するものです。

損害賠償には慰謝料や葬儀費、諸経費なども加えなければいけない

死亡事故では損害賠償とともに、慰謝料、葬儀費、諸経費も請求することになります。まず慰謝料ですが、これは故人の年齢や家族構成などを基準にして算出されますが、金額の範囲は次の額を参考にしてください。

故人が一家の柱であった場合

2600万円から3000万円。

故人が一家の柱に準ずる立場であった場合

2300万円~2600万円。一家の支柱に準ずるという意味は、専業主婦や、子供を養育中の母親、あるいは高齢の親を養育している独身者などを言います。

上記以外の場合

2000万円~2400万円。次に葬儀費ですが、これについては最近の裁判で認められている額である130万~170万円の範囲で請求するのがいいでしょう。

なお葬儀に関連する費用である香典返しや弔問客接待費などは葬儀費として認められません。

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